吉原医師コラム

内分泌・糖尿病専門医 吉原医師のコラム 第三回

内分泌・代謝・糖尿病内科のご予約は 045-561-2095 または

内分泌・糖尿病専門医 吉原医師のコラム 第三回

糖尿病について その3 

*糖尿病の診断とコントロール目標
糖尿病と診断されるのは、次のような時です。
① 血糖値 空腹時 126mg/dL以上、75gOGTT2時間値、随時血糖値 200mg/dL以上、随時血糖値 200 mg/dL以上、HbA1c 6.5%以上のいずれかがある場合、糖尿病型と判定します。
② 血糖値もHbA1cも糖尿病型の場合、糖尿病の診断になります。
③ 血糖値が糖尿病型でかつ糖尿病の典型的症状(口渇、多飲、多尿など)があるか、糖尿病網膜症が確認された場合は、糖尿病の診断になります。

糖尿病をコントロールする一番の目的は、合併症予防になります。
合併症を予防するためには、HbA1c 7.0%以下を目指す必要があります。しかし、個々の患者さんの血糖コントロール目標は、年齢や合併する病気の状態によって、変わってきます。
特に高齢の方の場合は、日常生活における身体的機能や認知機能、合併している病気、使用している薬剤などを考慮してコントロールを行います。下記の3つの指標をもとにコントロールを行いますが、低血糖やその他有害事象を起こす危険性を回避するために、患者さんの背景によってコントロール目標は高めに設定する場合もあります。

・血糖値の正常化を目指す際の目標:HbA1c 6.0%未満
・合併症予防のための目標:7.0%未満
・治療強化が困難な際の目標:8.0%未満

主治医に相談して自分の血糖コントロール目標値を設定し、目標値をクリアできるように治療をしていきましょう。

次回は糖尿病の合併症について、お話する予定です。

筆 者
八木医院
内分泌・代謝専門医、糖尿病専門医
吉原 彩

内分泌・代謝・糖尿病内科のご予約は 045-561-2095 または