糖尿病 のお話し 第20回

糖尿病のお話し 第20回

改めて大血管障害を防ぎましょう。

糖尿病合併症の続きをお話します。
前回に続いて慢性合併症を続けます。

繰り返しますが、糖尿病では、血糖が高いこと自体で血管は傷つけられることはあるのですが、
血管への傷害(障害よりもこちらの字がお似合い)は、高血糖と共にそれに伴った、
あるいは直接・間接どちらも糖尿病が悪さをしているとは思うのですが、
脂質異常症(高コレステロール、高中性脂肪)や、高尿酸血症、高血圧などが
単独に、さらには重なって血管を壊していくのです。

そのため、一言で言えば代謝疾患が単独でも、スクラムを組んでくることもあり、
少なくとも体に悪いということです。
過去には死の四重奏とか言われた一群の疾患の考え方、
また、今でも言われる生活習慣病に対する特定健診なども、
糖尿病を含むこれらの病気グループの改善を考えていることは間違ありません。

では、一体血管の障害で何が起こるのかを忘れてしますと、虚しいものです。
何を防ぐのでしょうか!これに立ち戻れば多くの糖尿病の患者様はもとより、
多くの脂質異常症を含む代謝疾患の患者様の気持ちが保てると思います。

心筋梗塞、脳梗塞、脳出血を防いだり、あるいは一度こんな病気のある方は
二度と起こさないようにしましょう…これに尽きます。

次回も関連した話が続きます。

筆 者
八木医院 内分泌・代謝専門医
薬師寺 史厚

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