副腎 のお話し 第02回
副腎のお話し 第2回
内分泌の話でも書きましたが、副腎のことで、
救急などで問題になるのは外性ステロイドすなわち薬としてステロイド剤を使っている時です。
では、それ以外では、となると高血圧ということになります。
高血圧の話し
高血圧は、原因がわからない高血圧だ!とか、ともかく高血圧ですねといわれる本態性高血圧と、
何かが原因となっている2次性高血圧に分かれます。
そこで、高血圧だとなると減塩や肥満の改善などいわゆる治療の開始と共に、原因検索が始まります。
採血の検査で、高血圧セットなどというものもあって、よく採血されます。
何をみているのでしょうか?
そこに副腎を原因とする高血圧の鑑別が出てきます。
他には腎臓の機能が落ちてしまうとこれも血圧が上がりますし、ホルモンの関与があります。
副腎のホルモンの関係で上がる高血圧、一番有名なのが原発性アルドステロン症です。
副腎に腫れ物ができたり(まずは良性です)、なかったり、なんともいえないのですが
副腎がアルドステロンというホルモンを作りすぎてしまって、血圧が上がる病気です。
アルドステロンは、レニンというホルモンが多くても上がります。
レニンはなぜ上がるか?腎臓のせいで上がります。少しやっかいになってきましたね。
簡単にすると、他のせいではなく副腎が勝手にアルドステロンを余計に作ってしまうのが
アルドステロン症となるのです。
2次性という時にその原因は腎臓にあることが多いのです。
それでは何を検査するかというと、アルドステロンとレニンということになるのです。
近々、アルドステロン症の取り扱いが世の中に出ましたが、それは正しいと言いたいのですが、
実は採血といった簡単な検査にピットホール(大嫌いな言葉ですが使いたがる人がいます)、
抜け穴というか大穴があいています。
それは何かというと、アルドステロンステロンはステロイドホルモンなのでいいのですが、
レニンは壊れやすいのです、簡単にいえば測りにくい。
ちょいと無責任ですが長くなったので、以下は次回で。
筆 者
八木医院 内分泌・代謝専門医
薬師寺 史厚