内分泌 のお話し 第25回

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内分泌のお話し 第25回

膵臓のお話し

世の中で一番多い内分泌異常って言えば、
やはり膵臓の内分泌ホルモンであるインスリンに関わる糖尿病となります。
糖尿病学はあまりに件数が多いので独立しているようですが、
実際には内分泌異常として内分泌医師の症例でもやはり糖尿病が一番多いわけです。
糖尿病は糖尿病の話しで進めていますので、
ここではそれ以外の膵臓の内分泌の病気について述べます。

糖尿病がインスリンの不足なら、逆に腫瘍からインスリンが過剰に出たら、
血糖は下がって意識障害というのが症状です。
インスリノーマという病気のことです。私は今まで3件見てきました。

大体年間日本で医科大学の数(80)くらいみつかると言われてます。

また、グルカゴンというホルモンも膵臓は作っています。
グルカゴンは、今、糖尿病のインスリンの過剰使用などの際の低血糖の回復に
このグルカゴンの注射が薬として出てきていることから分かる様に、血糖をあげる作用があります。

高血糖を引き起こす腫瘍グルカゴノーマなんていう病気もあります。
また、このグルカゴンの受容体の異常なんてのもあります。
グルカゴンがたくさん出てるのにその症状がないというもので、
今から25年以上前にグルカゴン受容体の遺伝子異常をデンマークのハゲドン研究所で私は調べていました。
そして5年くらい前に私の後の研究をしていた研究者から、
その遺伝子異常、実際にその遺伝子を発現させて機能見た論文がわたしも研究者のひとりとして
欧米誌に報告されています。
これは、フランスの臨床医の先生が、私のいたデンマークの研究室にこの症例を持ってきて、
従来ものではないことを私の検討でわかり、
20年近くかかって世の中に出版されたことにびっくりしたのを覚えています。

次回は副甲状腺のお話しです。

筆 者
八木医院 内分泌・代謝専門医
薬師寺 史厚

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