内分泌 のお話し 第21回

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内分泌のお話し 第21回

前回解剖を画像(MRIなど)も無しに。すいません、このお話は原則、画像無しです。
でもはじめ腫瘍の話でしたよね。続けます。

下垂体 その2

下垂体の腫瘍がどんな形で見えるか…
大きい時と小さい時がある、というか、見つけられたタイミングです。
何か症状があって検査をしてわかれば小さい時に見つかる。
通常の脳ドックでは小さい腫瘍は見つかりません。
では、なんでわかるか?
やはりホルモンによる症状があって、下垂体を狙ったMRIでわかるという性格のものです。

ホルモン以外の症状は改めて...

で、ホルモンの過剰ですが、
プロラクチノーマはプロラクチン作る腫瘍。

他のホルモンは?
成長ホルモン(GH)も下垂体前葉のホルモン

腫瘍でもしホルモンが出過ぎたら…子供なら巨人症、大人なら先端肥大症。

なぜ大人と子供が違う?
骨端閉鎖のため。

単純に子供は背も伸びる、
大人は背は伸びず体のパーツが大きくなる。
たとえば足の大きさが…靴の大きさ👠👞がデカくなるなんてことがあります。

副腎刺激ホルモンACTHの出過ぎの下垂体腫瘍は、クッシング病。
甲状腺刺激ホルモンTSHの出過ぎは、甲状腺ホルモン過剰と同じ…。
そう、ホルモンは系で考えた時に、一番最後のホルモンが効くのが原則となる訳です。

その点、ちょっとIGF-1(Insulin like growth factor 1)のことがあるので
成長ホルモンは明確にはIGF-1が効くというのが正しいのかもしれませんが、
プロラクチンとGHは、系と言うより直接作用で考えた方がいいかもしれませんが、
ともかく系の最後のホルモンが効くと思ってまずは間違いありません。

ポイントは症状がないと腫瘍はわかりにくいこと。
下垂体腫瘍は命の点では良性のものであるが、ホルモンを作っていると過剰症になる。
腫瘍ができると、ホルモンをつくっていなくとも下垂体の邪魔になって、
他のホルモンの低下症、下垂体機能低下症を起こすことで症状がでることがある。
さらに、あまり大きくなると、視神経を圧迫して、多くは両耳側半盲を起こすことがある。

終わらない….次は多尿の話です

筆 者
八木医院 内分泌・代謝専門医
薬師寺 史厚

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