内分泌 のお話し 第14回

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内分泌のお話し 第14回

「糖尿病のお話し」の方で災害時の話をしましたが、
内分泌のほうでもこの話は避けて通れません。
ステロイドホルモンや甲状腺ホルモンの補充といった

Replacement (リプレースメント) 療法をしている患者さんには
薬の確保が大事になってきます。

災害にそなえる続き

確かに同じリプレースメント療法であっても性腺ホルモンの補充や成長ホルモンの補充で
おそらく1週間レベルで薬が抜けてもの多くの場合は問題は小さいと思います。
しかしながら、糖尿病でのインスリンと同じまたはそれ以上以下はよくわかりませんが、

特にステロイドホルモンの補充、もう少し余裕がありますが甲状腺ホルモンの補充
をされている方は薬の確保が重要になります。

副腎不全のカードは糖尿病のカードのように場合によって手書きかもしれませんが
お持ちになっていると思います。
薬はきらしてはいけないのです。

もともとホルモン欠乏の病気を持っている患者さんはもとより、
とくにステロイドはステロイド大量の塗り薬の使用(以外に少ないと患者さんは思う量で)、
ぜんそくのステロイド薬などの欠乏でもステロイド不足になってしまうことがあります。

今の我が国というか、一番制度的には患者さんに緩やかな国民皆保険制度にあっても、
基本的には予備薬は認められていません。
薬としての副腎皮質ホルモン、プレドニンといったステロイドの飲み薬は、

甲状腺ホルモンの飲み薬と同じで薬価で10円以下、3割の保険でも1錠3円程度の薬ですが
大事なくすりなのです。
是非ともお薬手帳などで処方がわかるようにしてください。

なお、東日本大震災の際には、甲状腺ホルモンが東京でも流通量が不足しました。
では、ホルモンを下げる薬は是非とチアマゾール、メルカゾール©、PTU、チウラジール© を

忘れずに。
これはやはり2,3日抜けると大変つらいことになることがあります。

次回は甲状腺の薬が抜けたときについて

筆 者
八木医院 内分泌・代謝専門医
薬師寺 史厚

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