脂質異常症
診療案内 脂質異常症
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血液中の脂質の値が基準値から外れた状態を、
脂質異常症と言いますが単純ではありません。
特に問題となるのはコレステロールの脂質異常
ですが、中性脂肪が多くても困ります。
すべてのコレステロールの合計を
総コレステロールといい、その内訳として
・LDLコレステロール ・HDLコレステロール
・その他 に分かれます。
コレステロール(総コレステロール値、LDLコレステロール値)については、男性は40歳台くらい
から、女性は閉経を迎える頃から高くなることが多くみられます。
なぜ女性で閉経後からコレステロールが上がるのでしょうか?
一つにはコレステロールが女性ホルモンの原料であり、コレステロールが余ってしまうのかも
しれません。では、閉経後だからそのままで良いのでしょうか?良いと言いたいところですが、
コレステロールの脂質異常症は動脈硬化の主因の一つであり、
悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が増えると、それが血管壁に入り込んで、
動脈硬化を進行させていき、心臓では心筋梗塞、脳血管では脳梗塞。
その一方でHDLコレステロールは動脈硬化を防ぎます。
また、高中性脂肪でも動脈硬化の進行が云われるとともに、膵炎の原因ともなりえます。
中性脂肪はもともと中性脂肪の代謝がうまくない人では1000㎎/dLや3000㎎/dL以上といった
値をしめして、命にかかわるような膵炎を起こす方もいます。
コレステロールにもどりますが、
遺伝による家族性高コレステロール血症の方は決して珍しくありません。
その種類によって、コレステロールが極端に高い方、中性脂肪も同時に高い方もいます。
特に、コレステロールが400㎎/dL、500㎎/dL、もっと高い患者様もいます。
家族性高コレステロール血症の場合は心筋梗塞や狭心症のリスクが非常に高くなるといわれますが
そのまま放置すると本当に心筋梗塞を起こしてしまいます。
極端な異常でなくとも、コレステロールの脂質異常では、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
の高値、HDLコレステロール(善玉コレステロール)の低値では明らかに動脈硬化がすすみます。
動脈硬化の進行は心筋梗塞、脳梗塞につながるので問題です。