糖尿病のお話し 第4回
前回は血糖が高いと何が悪いの話をしました。
どうして血糖があがるか
1.血糖は前からお話ししているように体の状態のモニタリングです。。
糖代謝が悪くなければ空腹時で80くらい、あがってもせいぜい130-140と言ったのが
若い人でしょうか。
糖尿病の基準から考えれば空腹時126(これはブドウ糖の分子量180の7mMから来ています)、
随時で200以上は糖尿病を疑いますが、健康な人はこんな血糖にはなりません。
2.食べれば血糖があがる、糖質を取ると血糖があがる、みんな正しいのですが、糖尿病出ないひとは
さして血糖は上がらないのです。なぜか?
簡単に言えば血液内の血糖は、使うためには細胞の中に入らないと使われない。
使われないと高血糖になるわけです。
そのとき、インスリンが細胞に入るための鍵となり、インスリンの鍵でドアがあき
細胞の中に糖が入る。そうすると血糖が下がるとなるわけです。
インスリンが足りなかったり、インスリンの効き目が悪いと糖尿病になるといったわけです。
(あくまで2型糖尿病での話です。1型では違った点も出てきます。)
3.当然食べ過ぎれば必要以上な栄養がありますから血糖はあがる。。。
さらに余った血糖のブドウ糖がおしっこに出る(糖尿病のひとなら)
でも、糖尿病でないひとは、余った血糖を脂肪細胞にとりこみ脂肪におきかえるので
血糖は上がらないとなります。ただしふとる。ひとによっては糖尿病になりやすくなる。
4.さらに知ってほしいことは、血糖が高い其れ自身、家族に2型糖尿病がいるどうしても
糖尿病になりやすい人、血中の脂肪が高い脂質異常症などでは、インスリンの利きがわるくなり
よりブドウ糖が細胞に入りにくくなって高血糖になります。
次回も通常の糖尿病の話からはずれたいままでのスタイルで話を続けます。
筆 者
八木医院 内分泌・代謝専門医
薬師寺 史厚